国際化が進行し日常的に外国人との接触が生じている現代社会においては、異文化をより良く理解し、多文化共生が可能な社会を形成するための高度な知識とコミュニケーション能力が求められています。本学大学院は、このような現代の社会的要請に対応するために、比較文化的視点、多文化共生的視点を基礎として総合的な教養に裏づけされた文化研究を行うカリキュラムを展開しています。学生は東アジア文化、南アジア文化、日本文化のいずれかを選び、研究を行っていきます。
平等性、双方向性の視点で異文化を理解し、多文化共生社会において活躍する真の国際人を養成し社会に貢献することが本学大学院の使命であり目的です。異文化に向き合うことは、自身が慣れ親しんできた日常や常識を問い直していくことに繋がります。そのような問いこそが、個別的特殊的な文化理解を出発点としつつも、それを超えた普遍的な人間理解を生み出し、グローバリゼーションの中にあっても近視眼的な利害にとらわれない、真に人類の幸福に資する確固とした知識を形成するものであると考えます。また、研究指導教員を始めとする大学院担当教員との濃密なコミュニケーションは、学生諸君が自らの意見を表明し社会に貢献していくための真のコミュニケーション能力を培うものと思います。学生諸君と本学大学院でともに学び、ともに社会に貢献できるようになることを願っております。
将来日本で仕事をしたいという希望を持って、私は4年前、日本に来ました。卒業前の一年間の努力が実り、現在中部国際空港でグランドスタッフとして働いています。振り返れば、1年前の私は、まったく就活活動の素人でした。なにから始めればいいのかすら分からない私は、大学のキャリアセンターの先生から助言をいただき、はじめて名古屋にある外国人雇用サービスセンターに通うことになりました。それから、就活に関するゼミナールに参加し、履歴書の書き方や、面接でのマナーなどの知識を身につけました。修士論文作成やアルバイトをしながらの就職活動は大変で、挫けそうになった時期もありましたが、指導教授からの「失敗するのは必ずしも悪いこととは限らない、自信を持って頑張ってください」という言葉に励まされ、諦めることなく頑張ることができました。そして、もう一度自分を分析し、自分に合う仕事を探して、私の強みである語学力を活かせる空港での仕事に就くことができました。就職活動の間には挫折感を感じたこともありましたが、先生や友人たちのおかげで困難を乗り越えることができました。これからも、今まで鍛えてきた言語能力やコミュニケーション能力を活かして、もっと大きな夢を実現できるように頑張っていきたいと思います。